音楽

2022年のドレスコーズ。

寺山修司の音楽劇「海王星」の地方公演ではじまったドレスコーズの2022年。 音楽劇「海王星」ツアーのセミファイナル弘前公演のための今年はじめての旅、青森。 そして大千穐楽の名古屋も観に行った。 好きなバンドを追っかけて旅をして、その街の建築や喫茶…

音楽とクリームソーダがあれば、そこはすてきな夏。

11回目の夏が来た。 今年は、観測史上最も暑い夏らしい。 東京も大阪も暑い。 もう、喫茶店とライブハウスにしか行きたくないので、クリームソーダを飲みながら、おとといの渋谷クアトロでのライブをふりかえる。 1曲目。しまのサングラスと田代くんのギター…

わたしのピーター・アイヴァース。

わたしがピーター・アイヴァースを知ったのは、7年前のこのツイートだった。 2015年6月15日12:59 のツイート 人生で一度だけ、数日間食べ物が喉を通らなくて寝込んでしまうくらい落ち込む出来事があって(でも自業自得だった)、寝込んでいたときに見たツイ…

2022年7月8日の日記。

在宅勤務をしていたので、今日の事件は友達からのLINEで知った。 昼食をとりながら、今日中にやらないといけない仕事の量をみて、(今夜のライブに行くのは難しそうだな…)と思っていたところだった。 すぐさま Yahoo! ニュースをひらいて、そのときわかって…

ドレスコーズ+betcover!! ツーマン@渋谷クラブクアトロ即日レポ

渋谷クラブクアトロで、ひさしぶりにライブハウスでライブを観た! 上京してはじめての東京のライブハウスで観る対バン! 東京に来て1年ちょっと経ってようやく、仕事終わりにライブハウスに寄ってライブを観て帰るという念願がかなった!! テンション高い…

『平凡』と婚活。

ドレスコーズの『平凡』が発表されて5年が経つ。 『平凡』というコンセプトアルバムは、長年のフアンたちが一瞬ドン引きするくらいの志磨遼平史上イチの問題作だった。毛皮時代から毎度問題作を作る人にびっくりさせられることには慣れてるはずなのに、この…

10年前の(毛皮のマリーズ楽屋招待の)記憶。

10年前の2010年6月4日金曜日の昼、クリスチャンディオールのビルに入るドイツの高級カーテンメーカーでの打合せが終わり、外に出ると、目の前を白のハイエースが横切った。 それは、4月にメジャーデビューを果たしたばかりのロックンロールバンド・毛皮のマ…

続・やっぱ運命だった。(2010年5月15日の日記)

毛皮のマリーズ(志磨遼平さん)メジャーデビューから10年記念(←韻)。 10年前のmixi日記をまた転記。 *************** 10年前の5月15日の日記。 夕方、03から始まる見知らぬ番号から電話が・・・ 私:『もしもし・・・』 電話のヒト:『もし…

志磨に会った日。(『毛皮のマリーズ』発売記念インストアイベントの記録。)

先日、約10年ぶりにmixiにログインした。 10年も「全体に公開」したまま放置していたことに凍りつくような日記ばかりが出てきたが、いくつかこのブログに転記しようと思う。 以下、10年前のmixi日記コピペ。 今でいう、濃厚接触の記録。 *********…

世界一美しく、純粋だったロックンロール・バンドに贈る最後の手紙。

私が毛皮のマリーズと出会ったのは、彼らがまだインディーズとして活動していた当時の、夜中のライブハウスだった。 はじめて観た毛皮のマリーズのライブは衝撃的だった。めちゃくちゃヘタクソなくせに、めちゃくちゃカッコいい!! バカみたいに音がデカく…

2010年代最後の12月24日のドレスコーズ。

年が明けたけど、去年の話。 古い話をするのはあんまり趣味じゃない、から、あんまり古くならないうちに。 毎年恒例となりつつある、恵比寿The Garden Hall でのドレスコーズのクリスマス・コンサート「12月24日のドレスコーズ」。 前年同様、バカラの壮大な…

ジャズと建築。

人類最後の音楽の最後の曲。 人類最後の音楽『ジャズ』最後の曲 “人間とジャズ”。 レコーディング中、奥野真哉さんがこの曲のピアノを演奏されているときに、しまは『ジャズ』というアルバムタイトルを閃いたらしい。 ↑ もはや誰だかわかりませんが、2019年…

“銃・病原菌・鉄”と、“鶏と蛇と豚”。

令和元年は、多くの名盤が発表された年だった。 そして私の今年の視聴回数ベスト3 はどれも 5月に発表されている。 ドレスコーズ『ジャズ』椎名林檎『三毒史』EGO-WRAPPIN' 『Dream Baby Dream』 令和を迎えた日の渋谷の街 。 『ジャズ』と『三毒史』。 3文…

時空を超えて“チルってる”。

『ジャズ 』4曲目 “チルってる” の元ネタは、ファイン・ヤング・カニバルズの “JONNY COME HOME” という曲だ。 去年9月の磔磔ライブの前日に収録した京都のラジオでも、しまはこの元ネタ曲を聴かせてくれた。 しまは割と元ネタを公言するタイプで、そのおか…

Bon Voyage のなぞ。

『ジャズ 』10曲目の “Bon Voyage” を聴くと、 私はあの夏を思い出す。 ********************* “Bon Voyage” は、 今年の春に放送された、しまも出演した時代劇ドラマ『やじ×きた元祖・東海道中膝栗毛』の主題歌(やじ×きたVer.)で、…

そうさ、ぼくはゴースト。

今週は、『Hippies E.P.』をよく聴いた。 http://m/jp/album/hippies-e-p/915669550 madorigirl.hatenablog.com ↑ 先週書いた東京国立博物館。 あの日、正門横のロビーで、 集会中のゴーストたちに遭遇した。 ゴースト集会の様子。 ゴーストたち「そうさ、ぼ…

サンドウィッチとバンドビッチと私。

これは、『ジャズ』7曲目 “もろびとほろびて” のレビューと、『PARTY TOUR』の旅の思い出です。 2月。 ィヨコハマのとある喫茶店で、 ツナトーストを注文した。 しばらくして、来たツナトーストはこれだった。 これは… サンドウィッチではないのだろうか。 …

世界の終わりと、その向こう側へ。

今日、ィヨコハマで世界は終わった。 つまり、『THE END OF THE WORLD PARTY TOUR』が今夜、ィヨコハマ BAY HALL で幕を閉じた。 世界の終末をむかえて今、新幹線の中でこれを書いています。 1ヶ月におよぶドレスコーズA.K.A.の旅と、『ジャズ』全曲レビュー…

正しい街とジャズとコーヒー。

今年も正しい街を訪れた。 椎名林檎ではなく、ドレスコーズのツアーのためだ。 最近のドレスコーズのツアーで私は、必ず正しい街を訪れるようにしている。理由はふたつある。 ここ3年間、福岡のBEAT STATION という高架下のライブハウスでの公演がツアー中日…

ロックンロール前夜、関西クラブシーンの記憶。

これは私が志磨遼平と出会う前の関西クラブシーンの記憶、 或いは『ジャズ』9曲目 “プロメテウスのばか” のレビューです。 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ あの夜、あの頃の関西クラブシーンで活躍していたあのバンドと出会わなければ、 私は毛皮のマリーズとも出会え…

令和元年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅵ「ニューエラ」。

※令和元年元日(2019年5月1日)に発表されたドレスコーズ『ジャズ』2曲目 “ニューエラ” のレビューです。 02.ニューエラ ‎ドレスコーズの"ニューエラ"をApple Musicで まずはじめに、 この曲の展開や壮大さは、完全にポップスやロックンロールの範疇を逸脱し…

人類滅亡のプロローグ

『ジャズ』がリリースされて1ヶ月たった。 毛皮のマリーズにしてもドレスコーズにしても、志磨遼平という人が作る音楽は、作品が発表されるたびに毎回、 「やっぱり今回のアルバムがいちばん好き♡しま最高♡♡♡」(←20代の私。) とか思ってたし、 しまの音楽…

私のィヨコハマ物語 第4話『思い出のスター・ダスト』

ィヨコハマといえば… ニューグランドホテル。 www.youtube.com そして…… Bar Star Dust はじめてスターダストを訪れたのは、 TRIBECKER 初ワンマンの夜のこと。 スターダストのことは、イタツイ(Bar 涙のイタリアンツイスト)で、たしかジュンくんに、 「米…

私のィヨコハマ物語 第2話『ダンデライオン』

好きな曲と同じ名前だからずっと行ってみたかった サンフランシスコ発祥のチョコレートのお店。 ダンデライオン・チョコレート。 その日本第1号店、 ファクトリー&カフェ 蔵前(東京都台東区)。 Dandelion Chocolate 公式サイト (… ィヨコハマ物語ちゃうん…

私のィヨコハマ物語 第1話

先週末、ちょうど1年ぶりにィヨコハマを訪れた。 (↑ 知らない外国人旅行者とかもめたち。) 今回の旅の目的はこの舞台。 サルトルの『出口なし』。 ちょうど1年前、同じ劇場に観に来たのは、この音楽劇だった。 ベルトルト・ブレヒト(戯曲)とクルト・ヴァ…

さよなら2018年。

今年も残すところあと1日と少しですね。 ど年末が誕生日のわたしは、今日3〇歳になりました。 誕生日の朝は、フレンチトーストを作って食べました。 あらかじめ6等分にカットした食パンを、たまご2個を牛乳に溶かした液体に充分ひたし、バタをひいたフラ…

ぼくだけの Mary Lou

このツアーがはじまる少しまえ、家で飼っていたシャム猫が逝った。 彼女がやってきたのは、わたしがまだ学生だった頃の七夕の日。 大学から帰ると、家に仔猫がいた。 猫アレルギーの娘(わたし)がいて、当時我が家では小鳥も飼っていたのに、突然猫を飼うこ…

『2018年宇宙の旅』(ドレスコーズ×前野健太<ざくろ>ツアーファイナル@味園ユニバース・レポート)

超大型の台風24号が接近する土曜日の大阪千日前。 昭和な歓楽街を歩きすすむとあらわれる 朱色の大きなビル。 まだ明るい時間なのに、キャバレーの入り口からはすでに長い列が伸びていて、この辺り人たちも観光客らしき外国人たちもみんな、行列に目をやりな…

味園ビルに恋して。

大阪千日前、裏通りの歓楽街にひときわ魅惑のネオンを放つ巨大な建物。 それは、わたしがかつて恋をした「味園ビル」である。 1950年代にキャバレー、ダンスホール、ホテル、宴会場、スナック街を含む、複合レジャービルとしてオープンした味園ビルは、1980…

京都磔磔における室内楽のドレスコーズ

2014年4月1日 『京都磔磔における初期のドレスコーズ』以来の、磔磔でのドレスコーズのライブ。 しかし、4年前とはしま以外全くメンバーがちがう。 今日は京都在住の音楽家によるバイオリン、チェロ、ギター、ドラムという、はじめて観る編成のドレスコーズ…