在宅勤務をしていたので、今日の事件は友達からのLINEで知った。
昼食をとりながら、今日中にやらないといけない仕事の量をみて、(今夜のライブに行くのは難しそうだな…)と思っていたところだった。
すぐさま Yahoo! ニュースをひらいて、そのときわかっている情報を見たとき、これがこの国で今の時代に起こっていることが信じられなかった。
テレビがないので、この部屋では自分から見に行かないと情報が入ってこない。
見なければいいのに、どうしても新しい情報が気になって見てしまう。
結局昼過ぎからは、TVer のリアルタイム配信で最新ニュースを見ながら仕事をした。
そんなことをしているので、当然仕事が捗らない。
しかし、いくつかの仕事は来週にまわせることになった。
17時すぎに元総理が亡くなったという速報が入った。
ひとり暮らしをはじめてからいちばん困っていることは、ショッキングな出来事が起こってしまったときに、ひとりでいるとどうにかなってしまいそうになることだ。
友達や家族、誰でもいいから知ってる人に会いたい、顔が見たい。
……そう思っていると上司から仕事の件でテレビ電話の着信があった。
(上司ごめん、今見たいのはあなたの顔ではなかったです、誰でもよくなかったです)と思いながら、こちらはカメラオフで通話を済ませた。
そのあとは光の速さで残りの仕事をなんとか終わらせて、開演20分前にタクシーに飛び乗った。
元首相の自宅マンションがある通り近くを通ったとき、テレビや写真でしか見たことがなかったものすごい数の報道陣を、はじめてこの目で見た。
こんなことで「東京」に居ることを実感したくなかった。
LIQUIDROOM には、開演時間ちょうどに到着した。
地下に続く階段を降りているとき、拍手が聴こえてきた。
時間通りの開演だった。
ホールに入ると知ってる人がもう、
ステージの上に居てくれた。
今日ライブがあって本当によかった。
一方的にだけど、知ってる人に会えて、顔が見られた。
今日ほどライブを、音楽をありがたいと思ったことはないと思う。
ありがとう、居てくれて。
音楽ありがとう。
そして、ニガミ17才ツアーファイナルおめでとう。
ドレスコーズを呼んでくれてありがとう。