人類滅亡のプロローグ

 

 

『ジャズ』がリリースされて1ヶ月たった。

 

毛皮のマリーズにしてもドレスコーズにしても、志磨遼平という人が作る音楽は、作品が発表されるたびに毎回、

 

「やっぱり今回のアルバムがいちばん好き♡しま最高♡♡♡」(←20代の私。)

 

とか思ってたし、

しまの音楽を知ってからずっと最新作が最高傑作という状況が続き、今回のドレスコーズ『ジャズ』も例外なく、期待通りドレスコーズ史上(もちろんしま史上でも)最高傑作なのではあるが、

ただ、前作『平凡』からの作品の進化と、いちばん好き♡の度合いが今回は異常すぎるし、あらゆる範疇を超越しているという点では例外であり……(←ちょっとなに言ってんのかわかんなくなってきた。)

 

『ジャズ』リリース1ヶ月たった今も、

 

「『ジャズ』…… おそろしい子!!」(←30代の私。)

 

て思うし、この作品のヤバさに混乱しており、いまだに「ヤバい」としか言えないので、1曲ずつレビューを書いて感情を整理し、精神を安定させることにした。

 

これは、『ジャズ』全曲レビューという名の自己セラピーの記録です。

 

 

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『ジャズ』のジャケットについて。

 

まずは『ジャズ』のジャケットについて。

 

 

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顔がないジャケ…。

しまの顔がマスキングされた肖像画

 

 

 

 

 

 

前作『平凡』のジャケはというと…

 

 

 

 

 

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……マネキン。

 

 

 

この流れ、しまの顔ファンとしては、もうどうしたらいいんかわからん。

 

 

ジャケについては以上。

 

 

 

 

 

 

01.でっどえんど

 

ドレスコーズの"でっどえんど"をApple Musicで

 

『ジャズ』は、「人類最後の音楽」というテーマらしい。

 

ただでさえ五月病六月病患者が多発しそうなこの時期になんという重いテーマだろうか。

 

しまいわく、人類はもうすぐ滅びる。大魔王のせいとか、核とかで一瞬で滅びるのではなく、人類はゆるやかに滅亡するらしい。

 

この時期そしてこのご時世に、このようなテーマの作品を宣伝して売るのがお仕事のレコード会社の人は本当に大変だと思う。

 

このテーマや特に1曲目に流れてくる “でっどえんど” を聴くと普通はドン引くと思う。

 

フアンは(ちょっと、しまどうしちゃったの???)てなると思う。

 

 

しかし、このテーマを聞いたときも、1曲目の “でっどえんど” も、私はヒジョーに(わかる。)と思ってしまった。

 

だって、世の中がいい方向に向かっているとはまったく思えんし、どっちかと言うと衰退してると思うし、

企業や組織の考え方とかずーーーっと昔の古いまま引きずってるし、政治とかオリンピックとか万博とか、いろいろ普通に考えて無理やろなって思うこととか、まとまらない議論とか、「気合い」だとか「がんばればできる」だとか「みんなでひとつになって」とか根性論でどうにかしようとしてるのとか見てたら、もう末期やなて思うし、できないことはしなくていいのに、無理しなくていいのにっていつも思うし、

 

 

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↑ こういうのとか見ると、

 

もう、無理するのやめよ?

 

て言いたくなるし、見ていられない……。

 

私も人類はもうすぐ滅亡すると思う。

 

 

 

 

でもしまが作った「人類最後の音楽」はとても美しい

 

 

 

私は『ジャズ』を、令和をむかえた朝、飛行機のなかではじめて聴いた。

 

雲の上でこの曲を再生したとき、最初の1小節を聴いただけで、これはとんでもなく素晴らしいアルバムだと勘付いたし、照喜名俊成さんのユーフォ二アムが本当に素晴らしい。

 

中低音の音域のメロディラインをこんなに美しく、贅沢に奏でられている音楽を、ポップスではもちろん、他のジャンルの音楽でも、私は聴いたことがない。

 

 

 

この世のものとは思えないこの美しい音楽が、人類最後の音楽なのか。

 

 

この美しい音楽がどうやって生まれたのだろうか。

 

 

どうやったらこんな美しい音楽が作れるのだろうか。

 

 

そう考えながら、『ジャズ』を何度も聴いては、レコーディング中に書かれたドレスコーズマガジンの特集「志磨によるレコーディング日誌。」や、参加ミュージシャンの方々の日記で、このアルバムが録音された日を読み返してはまた『ジャズ』を聴いて…という日々を繰り返した1ヶ月だった。

 

 

 

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2019年2月2日 | Toshinori Terukina's Web Site

↑ 照喜名さんがレコーディングに参加された日の日記。

 

ドレスコーズのレコーディングを楽しんでいただけて、しかも完成をたのしみにしてくださっていたなんて、とてもうれしくなる。(←誰?)

 

 

 

※ 以下6月2日(日)追記

 

Twitter をひらくと、ツアータイトルと、メンバーが発表されていた。

 

 

twitter.com

 

 

『THE END OF THE WORLD PARTY TOUR』

 世界の終わりのパーティーが、いよいよ始まる。

 

 

 

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