もう10年以上追いかけているバンドマンがいる。
彼のバンドの名は、ドレスコーズ 。
デビューから、今日でちょうど7年目をむかえた。
ドレスコーズ は、彼が2度目のメジャーデビューをはたしたバンドである。
4年前の夏、フロントマン・志磨遼平ひとりを残し、彼以外のメンバーが全員脱退。現在は作品/ライブごとにメンバーが入れかわり、形態を変えるという仕組みをとっている。
ここまで書いただけでも、なんかワケありで面倒くさそうな感じの男だけど、まさにその通りで、彼のキャリアについて語りだすと一晩では終わらないので、ここでは割愛する。
じゃあ何が書きたくてブログを再開したのかというと、ドレスコーズ が昨年発表した5枚目のアルバム『平凡』以降の活動についてだ。
『平凡』のリリースを境に、“何か” が大きく変わってしまった。
『平凡』以降のドレスコーズ の活動とは、その “何か” の記録だと思う。
『平凡』という作品が生まれる前から現在も、世の中は大きな変革の真っただ中にあり、その記録を志磨はドレスコーズ として、音楽や芸術作品で遺している。
『平凡』以降、ドレスコーズ が発表した主な作品、ライブは以下の通り。
◉ 2017.03.01 5th Album『平凡』
◉ 2017.03.17 - 04.09 the dresscodes 2017 “meme” TOUR
◉ 2017.08.23 『国家』(完全受注生産盤)/『公民』(一般流通盤)
the dresscodes 2017 “meme” TOUR FINAL 新木場STUDIO COAST 収録映像作品(DVD/Blu-ray)
◉ 2018.01.23 - 02.04 『三文オペラ』KAAT神奈川芸術劇場
◉ 2018.02.10 『三文オペラ』札幌公演(大秋楽) 札幌市教育文化会館 大ホール
音楽監督を志磨遼平、全公演でのライブ演奏をドレスコーズが担当。
◉2018.04.01 『1954』
カメラマン・森好弘による初期ドレスコーズ を記録した写真集
◉2018.05.09 『ドレスコーズ の≪三文オペラ≫』(CD/LP)
◉2018.05.19 - 06.16 “dresscodes plays the dresscodes”
全7都市で開催された全国ツアー
初期メンバーでのドレスコーズ を記録した写真集『1954』は、保存用と観る用の2冊を購入したが、発売日に届いた小包の封をいまだに開けられずにいる。
本当はもっと時間がたってから書くつもりでいたところを、今日書きはじめた理由はいくつかある。
先日終了した全国ツアー “dresscodes plays the dresscodes” の東京・新木場でのツアーファイナルを見届けて、大阪に帰ってきた翌朝に発生した大きな地震。
そして、先週末には数十年に一度という記録的な豪雨が西日本を襲った。
明日死ぬかもしれない。だから今、この瞬間の記録もすぐに残しておかなければならない。
残念ながら、わたしの場合、そういう立派な使命感からでは、決してない。
大きな自然災害の影響を受けた今のこの気分は、7年前の東日本大地震の時とも少しちがう。
これも『平凡』以降に変わってしまった “何か” のひとつだと思う。
現在もまだまだ世の中は変革の季節にあり、きっとこれからのほうが加速して変化していくだろうけど、それを止めること、世界を変えることはできない。
ただそれを傍観して記録するだけだ。
西日本も例年よりはやく梅雨が明けた。
長くなりそうな夏の間に書き終えられる気はまったくしないけれど、まずは全公演足を運んだ “dresscodes plays the dresscodes” からふりかえり、『平凡』以降、約2年半のドレスコーズ を言葉で記録していこうと思う。
7回目の夏がはじまった日に。
2018年7月11日 235